【資料】女子高校生の目撃証言全文(確定一審判決第3章)

目撃証言
現場周辺のGoogleマップ航空写真
この2階の両親の寝室から見たという。エゴノキの枝葉は切り払われている。西カレー鍋の一部が見える。

1階からの目撃証言

(7) 証言内容
a にぎやかなガレージ 午前11時半過ぎころ,ご飯を食べ終わって片付けてから,1階リビングのソファーに座った。食事をしている間や食べ終わって間なしのころは,ガレージからはおばさんたちの声が聞こえていた。そのときは,がやがやとうるさかった。

b 被告人,群馬,帽子の女の3人の場面 その後,外の方が静かになったなと思ってガレージの方を見ると,被告人がいた。そのとき,私はリビングのソファーにいた。ソファーの南側にある掃き出し窓からガレージを見た。掃き出し窓は床まであって,上半分は透明ガラスで,下半分はすりガラスである。

静かになったことに気付いて外を見たとき,このガラス窓は閉まっていて,レースのカーテンがしてあった。窓に半分だけ付いている網戸がこのときどちら側にあったかは,覚えていない。

ソファーからガレージを見たときは,ソファーの東側のクッションを座布団替わりにして,足を伸ばして西向きに座り,左側を見る体勢で見た。ガレージを見るときは,ひざ立ちしたり,クッションで座ったりして見た。

この1階リビングの掃き出し窓からガレージを見ると,ガレージの千葉方と代々木方の間のブロック塀(以下,「代々木方側ブロック塀」という。)の陰になるところは見えない。全部が見えないということではなく,上の方は見えるが,下の方が見えない。

人が立ってたとしても,ガレージはちょっと坂道になっていて,ガレージの奥なら肩より上くらいしか見えない。ソファーの位置や代々木方側ブロック塀の陰になる部分は図7のとおりで,点線より下の部分が代々木方側ブロック塀の陰になる部分である。

ソファーからガレージを見たとき,ガレージの中にカレーの鍋は一つも見えなかった。ガレージの中にイスも見えなかった。ガレージには,群馬と,被告人と,帽子を被った女性がいた。

その帽子を被った女性については,帽子はつばが周り全部に付いてて色は白か青か水色で,服は白か青か水色で,膝から下のところがちょっと見えてたような記憶がある。ズボンかスカートかは分からない。帽子の女性を見たときに,誰かは分からなかった。

帽子の女性はガレージの奥の方を向いていて斜め横の姿だし,帽子を結構深く被ってたから口の左側辺りしか見えなかった。奈良c子は知っているが,このとき見た帽子の女性が奈良c子かどうかは,はっきりしない。

私が最初に見たとき,帽子の女性は,ガレージと前庭の境界の低いブロック塀付近にしゃがんでいた。体の向きは東で,顔の向きは南東だった。群馬は,帽子の女性の左横の辺りにいた。ガレージと前庭の境界付近か,もう少し奥の前庭の方かもしれない。

群馬は,最初に見たときはしゃがんでいたが,その後立ち上がったりして動いており,ガレージの奥の方に行った。被告人は,最初に見たときはガレージの奥の方にいて,ブロックの陰で被告人の胸から上辺りが見えた。3人の位置関係は,図7のとおりである。

被告人の奥に人は見えなかった。この3人を見たとき,この3人以外にガレージの中に人がいたかどうかは分からない。代々木方側ブロック塀の陰の部分に人がいても見えないから。

被告人は,その後,群馬と何かしゃべってるみたいだった。声は聞こえないが,被告人の口の動きと身振りでそう思った。それに対して,群馬もしゃべってるみたいだった。群馬の声も全然聞こえない。群馬がしゃべってると思ったのも,口の動きと身振りである。

被告人は,先ほどの場所にずっといたのではなく,群馬の方へ向かっていた。被告人が群馬の方に動いて行ったとき,帽子を被った女性は気付いたらいなくなっていた。帽子の女性が帰って行く姿は,記憶としては残っていない。

その3人の姿を見ていた時間は,3分もないくらいのちょっとの時間である。 ガレージに青いビニールシートはなかった。

c 被告人と群馬の2人の場面 ガレージをずっと見続けていたわけではなく,テレビを見たり,ビデオをいじったりとか,漫画を読んだりとかで,ガレージから目を離したこともある。

次に気付いたときには,ガレージには群馬と被告人の2人しかいなかった。私が見た2人でいるときの被告人と群馬の位置は,先ほどの図7での位置と大体同じである。

被告人と群馬しかいなかった場面は,時間としては5分も見ていないが,その間はずっと見ていた。 群馬,被告人,帽子の女性がガレージにいた場面と,その後群馬と被告人の2人しかいない場面は,時間的にちょっと間あったと思うが,それがどれくらいかは分からない。

このとき,群馬と被告人は向き合っていた。群馬はしゃがんでたような気がするが,被告人は立っていた。その後,被告人は,群馬の方に歩いて行って,何かしゃべった。被告人が近づいていくと,群馬は立ち上がり,何かしゃべった。

このとき,群馬は,何かすまなそうな顔をして笑っていた。群馬は,被告人の方に向かって何かぺこぺこ頭を下げているみたいだった。それに対して被告人は,笑って,いえいえみたいな感じだった。多分,手も振ったと思うが,そのしぐさが,いえいえというふうに見えた。

その後,群馬はガレージから帰って行った。群馬は,帰る前は被告人の方を向いて笑っていたのに,ぱっと振り返ったときに顔は普通に戻っていたので,群馬の笑いはあいそ笑いやったんかなあと思い,被告人のことが嫌いなのかなあと思った。群馬は,ガレージを出た後,前の道を東の方に行った。

群馬がガレージから帰るときに,お昼を食べるか誰かのお昼ご飯を作りに帰るのかなあと思ってリビング西側の壁にある掛け時計を見たら,学校のお昼の時間と一緒だと思ったので,12時20分前後くらいと思う。時計を見た後群馬を見ると,群馬はまだ歩いていた。

d 被告人の次女がガレージに来て冬子や春男も現れる場面 そのころ,被告人の次女秋子(以下,「次女」あるいは「秋子」ともいう。)が,岡山方の前の道を東から西に自転車に乗って来るのを見た。

次女がどこから自転車に乗って出てきたかは分からないが,視界に入る有用用水路に行く坂道を通ってるのは見えなかったから,多分被告人の方の西門から出てきたと思う。

群馬と被告人の次女が一緒の場面で見た記憶はある。視界の中にその2人がいるのを見た記憶はあるが,その場所がどこになるかはよく覚えてない。2人がすれ違ったかどうかは,はっきりしない。

群馬と被告人の次女が同じ視界に入ってきた後は,次女の方を見た。その後は,群馬の姿は見なかった。群馬が帰って行って,それと大体入れ違いぐらいに,次女が来た。

次女は,その後,自転車に乗って立ちこぎし,ガレージの正面付近で止まって自転車から降りた。

次女がガレージの前で自転車から降りたとき,被告人がいた場所は変わってないと思う。次女は,自転車から降りた後,被告人としゃべっていて,その後自転車を押してガレージの中へ入っていった。

そのとき,三女冬子と長男春男が,ガレージの奥,南側から出てきた。冬子が先にガレージの奥から出てきて,追っかける形で春男が出てきた。冬子は自転車に乗っていて,春男は走っていた。冬子や春男に気付いたのは,このときが初めて。

この2人は,その後,岡山方の南側の道ではなく,北へ向かう道路か,西に向かう道路かに行ったかで見えなくなり,どっちに行ったかは分からない。

e 被告人,次女の2人の場面 それから,被告人の次女は,自転車を押してガレージの中に入り,しゃべりながら被告人の隣に行った。 被告人と次女は,次女の自転車の前かごに入れてた白い紙を持ち,並んだような状態で見ていた。

見た後,次女は,またその紙を前かごに入れ,ガレージから自転車を押して出て行った。ガレージの外へ出た後,次女は自転車に乗って帰って行ったと思う。被告人は,次女が帰って行くところを目で追っていた。

1階のリビングから被告人の姿を見たとき,被告人はタオルは持ってなかったと思う。

2階からの目撃証言

私は,被告人が1人でガレージにいるのを見た。そのときには,他に赤いごみ箱やガレージの中の鍋が見えた。私が鍋とか1人でいる被告人を見た場所は,それまでの1階のリビングではなく,2階の両親の寝室の母のベッドである。

その母のベッドに頭を南西に向けて腹這いになって見たと思う。いつ2階に上がったかは覚えていない。

被告人がガレージで1人でいるとき見た鍋は銀色で,形は,深い,長い丸鍋だったと思う。2階のベッドで見たときに,その銀色の鍋は1つしか見えなかった。その銀色の鍋は全部は見えておらず,底の方と向かって左の方が見えなかった。

見えた鍋は,カレーを作っている鍋と思った。鍋の東側,向かって見て左側は,代々木方側ブロック塀の陰になって見えないところがある。鍋から西側,向かって右側は見えが,意識してそっちまで見ていたわけではない。

その見えていた鍋から右側,西側の部分の視界を遮る物はなかった。ガレージの屋根は透き通っていて,中の様子は見えていた。このとき,ガレージの中のイスは見えたような気もするが,あまり覚えてない。

被告人は,このときガレージの奥の方にいて,鍋の南側にいた。鍋に結構近かった。被告人が鍋の南側から道路の方を見ているのが見えた。被告人は,鍋の奥の方をしょっちゅうクマみたいに行ったり来たりして歩いていた。被告人は,行ったり来たりしていたときに,道路の方を見ていた。

また,被告人は,ちょっと背中を丸めて鍋を見ていた。背中を丸めて鍋を見ているときも,道路の方は見ていた。被告人は,何回も道路の方を見ていた。道路の方を見て,また他のとこを見て,また道路を見るというような動作だった。

鍋を見ながら道路の方を見てたというのは,顔は背中を丸めて下の方を向いて鍋を見ている感じで,それで目はまっすぐ道路の方を見ていた。

被告人が道路の方を見てる様子を見て,私は,被告人がカレーを食べたいんかなあと思った。道路の方を見ているのは,道路の方に人がいて食べたら怒られるから,よう食べやんのかなあと思っていた。

被告人は,鍋の南側で,鍋を見てるような,道路を見てるような動作をしていて,私は,何やってんのやろうなあと思って,気になって見ていた。さっきまで人がそんなにおったのに,今1人なんやなと思って見ていた。見たときに被告人が手に何か持ってるかというのは,そのときは分からなかった。

被告人の顔はちょっとなら見えた。ちょっとというのは,下の方を見てるときは,前髪とか,髪の毛がかぶさって。道路の方を見てるときは,その鍋をのぞき込んでるときよりは顔は上がってた。

2階から見たとき,最初は,鍋は蓋がされていたかどうかは分からなかった。そこまで気を付けて見ていなかった。鍋の上に何か載ってたかは分からない。ぱっと見たときには,段ボールは載ってたかどうかまで分からなかった。鍋かアルミか分からんけど,銀色の物が見えていたことは覚えている。

被告人が道路の方を見たりしてる姿を見たとき,被告人は,タオルを首に掛けていた。首にタオルを掛けて,顔をふいたり,汗をふいたりしていたみたいだった。顔ふいたりするときは,タオルは首に掛けたままふいてた。タオルの色は,多分,白だったと思う。

1階リビングから被告人の姿を見たときは,被告人はタオルは持ってなかったと思う。被告人の服装は,白いTシャツに黒いズボンで,髪の毛は,肩まで届かないが,耳は隠れてるぐらいの長さだったと思う。

その後,被告人は,左手に段ボールを持って引きずっていた。その段ボールは形は四角。被告人がその段ボールを手でつかむところは見ていない。気付いたときには,左手に持っていた。その段ボールは,赤い字で何か書いてた。

私は,その段ボールを蓋と思った。それ以外には,何かアルミホイルみたいなものを見たような気もするが,よく分からない。そこはその程度の記憶である。被告人が左手にその段ボールを持っていたのに気付いたとき,被告人は鍋の南側にいた。

被告人が段ボールを持ってるのに気付いてからちょっととして,湯気が上がり,被告人は,カレー鍋から出てきた湯気を被った。湯気を被ったとき,被告人は,鍋の南側にいて,私が段ボールを持っていることに気が付いたときにいた位置と同じ場所だった。

そのとき湯気は,めちゃ上がったと思った。ガレージの天井に付くぐらい。私からは,そんなふうに見えた。湯気を被る前,被告人は,背中丸めて鍋を見てるみたいで,湯気を被ったとき,わあって,後ろへのけぞった。

被告人は,のけぞってから,タオルで顔をふいて,熱かったみたいな感じでまた鍋を見た。タオルで顔ふいて,口の方とかタオルで押さえて,またカレー鍋をのぞいていた。カレー鍋をまたのぞいたときは,口は押さえたままだった。その顔をふいてるときに,タオルを首から外したかは分からない。

私は,被告人が持ってた段ボールは鍋の蓋と思ったが,そう思ったのは,被告人が段ボールを持っているのを見て,ちょっと湯気が上がったから。被告人が左手に持っていた段ボールをそれからどうしたのかは分からない。

被告人は,湯気を被ってのけぞって,鍋の方をまたのぞいたが,その後,ガレージの奥の方へ入って行った。その後,被告人は代々木方側ブロック塀の方まで歩いて行った。歩いて行くとき,被告人は下を向いていた。

代々木方側ブロック塀の方に行った被告人は,その後はガレージの奥の方へ入って行った。移動しているときは,被告人の背中が見えた。被告人が奥に入って,その後は,見ていないと思う。

鍋をのぞき込んでいるとき,被告人の左手は見えたが,何も持ってなかった。被告人の右手は下げていたら見えないので,何を持っているか分からないが,首にかけてるタオルで顔ふくときは,右手に持ったタオルで汗をふいていた。

そのときには,被告人は,右手にタオル以外には多分持ってなかった。湯気が出た後も被告人がタオルで顔ふいたりする場面はあった。そのときにも被告人の右手は顔をふいたときに見えたが,右手にはタオル以外には何も持ってなかった。左手は,段ボール持ってたような気がする。

被告人が鍋の辺りで1人でうろうろしてるのを見た時間は午後1時にはなってないと思う。午後1時前までぐらい。12時半は過ぎている。その程度の記憶である。被告人が鍋の辺りで1人でいるのを見ていた時間は,時計とか見ていたわけではないが10分もない。感覚として5分から10分ぐらいやと思う。

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